日本に4万人いる弁護士は3千人に1人の存在…では落語家は
高校野球が終わりましたね。今大会で甲子園の土を踏めた球児の人数が気になって調べてみたら、ベンチ入りが18人でチーム数が49なので18×49=882人。「令和元年の夏の大会で、俺、甲子園出てんだよ」と言える人が全国で882人できたんですね。
春のセンバツを入れると一年で1000人ほどは甲子園出場の高校球児になれるんですね。じゃあ学問の最高峰・東京大学は一年で何人くらい入れるのかグーグル先生で調べてみると大体3000人。つまり毎年、東大卒業生が3000人ずつ世に放たれてるわけです。皆さんの周りにはいますか? 甲子園球児か東大生。
では医者はどのぐらいなのか気になるので調べました。外科医に絞ってみますと、およそ2万1000人。さらに弁護士を調べるとおよそ4万人。これらは今現在の人数ですから高校球児や東大生みたいに毎年増えるものではなく、弁護士は増えてますが、外科医は減少傾向のようです。
さて、もう一度聞きますが、皆さんの知り合いに外科医や弁護士はいるのでしょうか。日本の人口1億2000万人の中で弁護士4万人。つまり3000人に1人ということです。スゴい希少価値ですが、ちょっと待ってください!我々落語家の人数ってご存じですか? 大体東西合わせて800人ですって。今年の甲子園行った高校球児より少ないじゃあないですか。しかも、少しずつ増えてますが、高校球児や東大のように毎年増えるわけではない800人です。となると、なかなか生で会うことがないレベルですよね。万が一、いや実際には15万が一に出会うことがあったら運命の出会いじゃないですか。東大生や外科医や弁護士にあったら「スゴいですねぇ」なんて言うんでしょ? じゃあ落語家に会ったときはもっと大事にしてくださいね。経済の原則では希少なものには価値があるんですからね。なに? 需要と供給で需要が少ない? なりたければすぐになれる? 珍しいだけで世間の役に立ってない? なりたいやつがもともと少ない?――確かになりたい人が大勢いる中でなれるから価値があるんでした。ごめんなさい。