志村けんさんは繊細でシャイ 演出の要望も2年間言い出せず
少しでも休んでもらおうとコントの本数を減らし一幕を縮めても、2、3日すると志村さんがサービス精神でギャグを増やして、元の時間に延びてしまいます。疲れても必ず終演後は役者を連れて飲み会。どんなに遅くまで飲んでも次の日には誰よりも早く楽屋に入り、三味線の稽古をされていました。
■同じコントを何百回見ても稽古で笑ってしまう
こういう公演は毎回出し物を新しくするものですが、「一つのコントを練り上げるのにどれだけ苦労したと思ってるんだ。初めて見るお客さまはまだまだいる」と頑として演目を変えませんでした。
確かに毎年同じものでもお客さまは超満員、爆笑でした。何よりこの私が同じコントを何百回と見ていても、稽古で笑ってしまうのです。
そんなパワフルな志村さんも、本当は非常に繊細でシャイで思ったこともなかなか言えない方でした。演出への要望を2年ぐらい経ってからやっと言われたこともあります。
お母さまが大好きでいつも招待してお客さまに紹介し「産んでくれてありがとう」とお礼を言うのが恒例でした。