音のライバル夏目千鶴子のモデル 関屋敏子の数奇な運命
第20週では、酒や博打と、すさんだ生活を送っていた佐藤久志(山崎育三郎)が古山裕一(窪田正孝)や藤丸(井上希美)らに支えられ立ち直り、全国高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」を熱唱した。
第21週からは11月に突入。いよいよラストスパートである。コロナ禍による大幅なスケジュール変更はあったが、なんとかゴールが見えてきた。同週の主役は古山音(二階堂ふみ)。出産や子育てで一度は諦めた歌手への道に再チャレンジする。音の音楽学校時代のライバル・夏目千鶴子も久々に登場する。
千鶴子役は小南満佑子(24)。今年3月に東京音楽大学を卒業したばかりだが、在学中に「レ・ミゼラブル」(東宝)のコゼット役に抜擢されるなど、すでにミュージカル界ではなくてはならない存在になっている。一方、テレビドラマは「エール」が初出演だ。
さて、今回スポットをあてるのは、小南が演じる夏目千鶴子のモデル、関屋敏子である。最初に注目されたのは東京女子高等師範学校附属小学校(現・お茶の水女子大学附属小学校)3年生になったばかりのころ。学校を見学に訪れた明治天皇の皇后の前で敏子が独唱。皇后は幼き少女の美声に感嘆した。