「男系男子」にこだわる安倍晋三氏ら守旧派の無理難題を天皇家だけに強要するのは酷

公開日: 更新日:

 要するに、養いきれないので子供を坊主にしたのである。寺院にすれば、天皇の血を継ぐ皇胤がいることで名誉になるし、宮家にすればお寺から経済的なサポートが受けられるというわけだ。

 幕末の伏見宮家もそうだった。当主に30人以上の子供がいたから大変だっただろう。この子供たちを京の寺院の門主にしたのだが、明治維新が成って皇室の天下になると、オレたちの天下だといわんばかりに、出家先から還俗して次々と新たに宮家を立てたのである。つまり、坊主から親王になったというわけだ。

 明治政府も親王家4家だけでは心細いから「1代だけならいいよ」と認めたのだが、尊王の明治政府が安定してくると「ずっと宮家でもいいよ」となった。こうして伏見宮の系統だけが残ったというわけだ(小田部雄次著の「皇族」参照)。つまり、旧宮家というのは、そういうものなのだが、安倍前首相や高市政調会長ら守旧派勢力はなぜか、この旧宮家の復活にこだわり、女性宮家創設や女系天皇制には強く反対している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動