玉の輿も逆玉も末路はバッドエンド…韓国“身分違いの結婚”の高すぎるハードル
かつて韓国ドラマでよく描かれていた身分違いの恋。物語の中の2人は葛藤の末に結ばれてハッピーエンドを迎えるものだが、現実はそう簡単にはいかないようだ。
■「金のスプーン」と「泥のスプーン」は幸せになれない
12月9日から日本で公開される韓国映画「ハッピーニューイヤー」は、数時間後に“ニューイヤー”が迫る高級ホテルを舞台に、さまざまなラブストーリーや人間模様を描いている。その中のひとつが高級ホテルのCEOと、彼が宿泊するスイートルームを掃除するハウスキーパーの女性の恋物語。女性は周囲から「玉の輿を狙っている」と白い目で見られる。それも当然のことで、韓国には“スプーン階級論”があり、高級ホテルのCEOのような富裕層は“金のスプーン”、一方の低所得世帯の出身者は“泥のスプーン”といわれている。ことさら生まれの違いを気にする傾向が強く、それは華やかな芸能界で活躍する国民的女優でさえ、例外とはならなかった。
人気女優のコ・ヒョンジョンは90年代、韓国ドラマの金字塔といわれる「砂時計」でヒロインを演じ、トップスターとなった。その後、サムスンの故・李健熙(イ・ゴンヒ)会長の甥で新世界グループの副会長と結婚。芸能界を引退し、サムスン一族の一員となる。まるでシンデレラストーリーのようだった。