多部未華子「いちばんすきな花」は「silent」級ヒットは望み薄…主張強すぎて視聴者げんなり
確かにネット上を見ると、《音楽と映像がきれい》《「silent」の雰囲気があって好き》《私も同じ思いを抱えてる》といった肯定的な意見よりも、《4人ともめんどくさいキャラで感情移入しにくい》《不自然すぎる設定もセリフも『真夏のシンデレラ』に匹敵する寒さ》《結局1話でいちばん印象に残ったのは仲野太賀の芝居だった》などなど厳しい声が目立つようだが……。
テレビコラムニストの亀井徳明氏は「万人受けするテーマやフォーマットではないけれど、それぞれのキャラクターのセリフにハッとさせられてハマる人はいるはず」と、こう続ける。
「“生きづらさ”を抱えて生きてきた4人が出会って思いを話すうちに、どこか救われていくのでしょう。これは前クールの『何曜日に生まれたの』(テレビ朝日)で、ヒロイン(飯豊まりえ)と相手役の小説家(溝端淳平)、ヒロインと高校時代の同級生たちそれぞれのこじらせた“生きづらさ”が少しだけほぐされていくという点に共通しています。ただ、ベテランの野島伸司さんによる巧みな物語に比べると、『いちばんすきな花』は1、2話を見る限り、“生きづらさ”の主張ばかりが強すぎて、見ているほうがげんなりしてしまうかも。それでも主演の4人のビジュアルが素晴らしいので、どの場面も美しい。話が最終的にどう着地するのかも興味深いです」
ネット上で多く見られた《そう思う人がいるのは分かる。でも共感できない》というマイナス評価を、どうプラスに変えていくのか。「多人数の物語は相当な手練れによる脚本、演出じゃないと処理するのが難しい」(テレビ誌編集者)なんて声も。クアトロ主演のビジュアル頼みにならないことを祈る?