吉田裕はホントに「芝居バカ」 アドリブから生まれた“乳首ドリル”は実は努力の賜物
NSCの生徒たちにもいつも言っていますが、力量に差がない者に差がついていくのは、どこまで好きになれるか、のめりこめるか、バカになれるか。とっさに出たギャグも、こうした日々の努力が生んだ必然でもあります。
彼はホントに「芝居バカ」です。吉田くんの母校(兵庫県)の高校生たちが「新喜劇」を自主制作するイベントがあり、私は全体の監修として参加しました。イベント前日、最後の稽古をしていると吉田くんが「稽古見たかったんですけど、なかなか来れなくて、やっと来れました」と参戦。突然現れた吉田くんに生徒たちは大歓声をあげました。
生徒たちの芝居を見ると「そのままで大丈夫! 僕はこれから稽古があるんでこれで帰るけど、ちゃんとできひんで当たり前。緊張して当たり前、僕なんか今でも緊張すんねんから! うまいことやろうなんか思うことないから、とにかく一生懸命やったらきっとみんな(他の生徒)に伝わるから頑張りや!」と大阪の劇場から車で往復3時間以上をかけて、後輩の稽古を見るためだけに来てくれたのでした。
後日、「後輩が新喜劇に挑戦してくれることがうれしいですし、喜んでくれたみんなの期待を裏切らんように頑張ります。あの時はお世話になりました」と改めて挨拶に来てくれました。
目標は「日本一の喜劇役者」。礼儀正しく、裏表なく、舞台はいつも全力投球。先輩からは可愛いがられ、後輩からは慕われる吉田くん。ますますの活躍を期待しています。