血まみれにサラバ 歯垢・歯石「30秒でポロリ」の最新治療

公開日: 更新日:

■塗って30秒でポロリ

 実際の治療は簡単だ。歯垢や歯石が張り付いた歯の表面に直接薬剤を塗るだけ。30秒ほどで歯垢・歯石が軟らかくなる。ポロリと取れることもあるという。あとは専用のスケーラーで除去すればOK。歯周ポケット内にできた歯垢・歯石も、場所によっては歯肉を傷つけることなく除去できるという。

「重度の歯周病の患者さんは歯茎を切開し、歯周ポケット内に深く入り込んだ歯垢や歯石などを取り除くフラップ手術と呼ばれる治療を行います。ペリソルブがこれに替わることはありませんが、歯周ポケット内に浅く入り込んだものは対応できる可能性もあります。今後はインプラントの人はもちろん、高齢者や寝たきりで歯のケアを出張歯科医に頼らざるを得ない人などにも広がるかもしれません」(市川院長)

 通常の歯垢・歯石取りでは、細菌の塊である歯垢や歯石が口の中に飛び散り、出血している歯肉から細菌や真菌が血管内に侵入して思わぬ全身病を引き起こしかねない。唾液とともに肺に入って誤嚥肺炎を起こす可能性もある。ところが、ペリソルブには強い殺菌作用があり、こうしたリスクを最小限に抑えることができるという。

 この治療法は公的保険の対象外。決して安いとは言えない。それでも、手軽に歯周病を予防できるとしたら検討してもいいのではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」