歯が減り、足の指は地面につかず…子供に広がる体の異変
いまの働き盛り世代の老後を支えるべき子供たちに、身体的“異変”が起こっているのをご存じだろうか?
このままでは若くして足腰が衰え、歩くことが難しくなる。50代で寝たきりになる可能性さえあるという。子供の健康問題を解決しなければ、私たちの老後はさらに暗くなる。
「数年前から“子供の永久歯が生え替わらない”という母親の相談が増えています。『埋伏歯』といって永久歯が歯茎の中で止まっている場合もありますが、『先天性欠損歯』という乳歯の下にあるべき永久歯の卵(歯胚)のない子が増えています」
こう言うのは自由診療歯科医で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長だ。
実際、7歳以上の子供1万5000人を対象とした日本小児歯科学会の調査では「1本以上の永久歯が生えてこない子供が10%以上いる」という。
「妊娠時の栄養不良や服薬の副作用などが原因といわれますが、ハッキリしません。先天性欠損歯があると、乳歯喪失後の歯並びや噛み合わせに問題が起きます。10代でブリッジやインプラント、部分入れ歯となる場合もあります」(木村院長)