中京圏の平均寿命 男女とも域内格差がほぼない理由
■ほどよい人口密度
中京圏には「ものづくり」産業が集中しています。企業の規模や業績は千差万別ですが、一般論として、製造業の給与水準は比較的高く、企業間格差が小さい傾向にあります。そのためか、市区町村の平均所得も全国平均並みかやや高めで、しかも目立って所得の多い(少ない)自治体もありません。このことが全体に安定した平均寿命をもたらしている、大きな要因のひとつと考えられます。
また首都圏や関西圏よりも、街並みや道路が広々としていることも、影響しているかもしれません。ほどよい人口密度は、日常生活から受けるストレスを軽減してくれます。道路網が発達しているため、イオンモールに代表される大型ショッピングセンターなどが多く、生活がしやすい点も挙げることができるでしょう。気候も温暖です。
つまり中京圏は、なににつけ平均的なのです。仕事、所得、住宅、生活水準全般にわたって、首都圏ほど極端ではなく、関西圏ほどストレスフルでもなく、ほどほどの平均値に収まっているのです。