著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

皮膚がただれて剥がれ落ちる副作用はさまざまな薬で表れる

公開日: 更新日:

「難病」とは、原因が不明で治療方法が確立されていない疾患を指し、日本では厚生労働省が指定した「指定難病」が330種類あります。パーキンソン病やクローン病などは有名なので、聞いたことがある人も多いでしょう。

 指定難病には遺伝性や先天性のものもあれば、後天的に発症するものもあります。そして、薬の副作用が原因となるものもあるのです。

「中毒性表皮壊死症」(TEN)と「スーティーブンス・ジョンソン症候群」(SJS)は、主に薬剤が原因となる指定難病です。どちらも、皮膚や粘膜がただれて、剥がれ落ちてしまう激しい副作用です。“薬疹のかなりひどいもの”というイメージです。

 TENはやけどのような症状が表れ、全身の皮膚が赤くなって、少しこするだけでズルズル剥がれてしまいます。薬疹の中では最も重症で、皮膚だけでなく、目、口唇、陰部などの粘膜などが広範に傷害されます。

 SJSも重症な薬疹のひとつですが、TENと比べて症状の範囲が狭いのが特徴です。しばしば口唇に血液の混じったカサブタがつくような潰瘍ができたり、目や口唇などの粘膜症状が強く、特に目の粘膜の症状が強い場合には、後遺症を残すこともあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明