著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

夏に生まれた子供は近視になりやすい 1.93倍の解析結果が

公開日: 更新日:

 子供の視力低下には、遺伝などさまざまな要因が考えられますが、生活環境も重要です。近年ではスマートフォンやタブレット端末などが広く普及しており、テレビよりも小さな画面を見つめながら長時間ゲームをすることは子供の視力低下に関係がありそうです。

 そんな中、子供の生活環境と近視(近くのものは見えるが、遠くが見えにくい一般的な視力低下のこと)のリスクを検討した論文が、2018年11月6日付で、英国の眼科専門誌電子版に掲載されました。この研究では、英国で生まれた双子1991例を対象に、平均16歳時点で視力検査を行っています。さらに近視と関連する可能性がある環境要因について調査が行われました。

 解析の結果、子供の近視は、子供が夏生まれだと1・93倍、統計学的にも意味のある水準で高いことが分かりました。9月に新学期が始まる英国では、夏生まれの子供は低年齢で就学することになり、屋外で遊ぶ時間が短くなったり、目を酷使する時間が長くなることが影響しているのかもしれません。

 また、コンピューターゲームなどの電子機器の使用時間が長いことも近視のリスクを高めましたが、そのリスク増加は3%という結果でした。その他、この研究では母親の教育水準や不妊治療の有無などが子供の視力に影響を与える要因であることが示されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち