アニサキスには正露丸が効く…実証した高知大教授がさらなる調査 飲んで「痛み改善」が約8割
「トリパンブルー染色は、細胞が死んでいるかを判定する方法で、死んでいる場合青く染まります。正露丸処理で動かなくなったアニサキスは、トリパンブルー染色24時間後には90%が、48時間後には100%が青く染まり、死んでいることが明らかになりました」
アニサキスは胃酸や胃の消化酵素に耐性があり、胃の中でも1週間近く生きられる。トリパンブルー染色で青く染まった(死んだことが確認された)アニサキスは、その後どうなるのか?
松岡教授らは、胃液と同じ濃度のペプシン液(胃液のモデルでタンパク質を分解する)に「正露丸処理したアニサキス」と「何もしていないアニサキス」を入れた。
すると、正露丸処理したアニサキスは24時間以内に分解が始まった。一方、何もしていないアニサキス(生きたアニサキス)は元気に動き続けた。
■2~3分で痛みが消えたという声も
「正露丸が完全に胃の中で溶けている状況であれば、アニサキスを正露丸の通常の服用量で殺すことができる。つまり、アニサキスの食中毒対策になる可能性がある。この発表は話題になり、SNSで盛んに取り上げられました。そこで私は、2015年4月4日から23年6月13日までにSNSに投稿されたアニサキスに対する正露丸の効果についての投稿を見つけられるだけ見つけ出し、分析を行いました」