著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【アマニオイル】心血管と炎症性の疾患リスクを低減…朝に採りたい

公開日: 更新日:

 アマニオイル(亜麻仁油)は、亜麻(フラックス)という種子から抽出される植物油です。一年草で、繊維はリネンの原料として使われています。

 紀元前8000年頃に中東で亜麻の栽培が始まり、古代エジプトでは亜麻の繊維が布地として使用される一方で、亜麻の種子からすでに油が抽出されていた記録があります。この頃、亜麻仁油は食用としてだけでなく、薬用としても利用されていた記録が残っており、古代ギリシャやローマでも重要な存在だったそうです。これらの伝統が現代まで引き継がれ、アマニオイルは多くの国で健康食品として評価されているのですね。

 アマニオイルにはいくつかの健康効果を確認した研究があります。アメリカ心臓協会(AHA)によると、アマニオイルに豊富に含まれるα-リノレン酸(ALA)の摂取が心血管疾患のリスクを低減する可能性があると報告していますし、欧州の研究機関でもALAの抗炎症作用が研究されていて、炎症性疾患のリスクを軽減する効果が報告されています。さらに、アマニオイルにはビタミンEや抗酸化物質も含まれており、これが肌の保湿や髪の健康に寄与する可能性も報告されています。

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