【首都直下型地震の危険度】東京でワースト1位「荒川6丁目」はなぜいけないのか?

公開日: 更新日:

 最大震度6弱の揺れを観測した四国では今もなお断続的な余震が続いている。南海トラフ巨大地震の地震エネルギーは、この震度6弱の四国地震の約1000倍となる。もちろん、首都圏でも直下型地震への対策を怠ってはいけない。東京都は市街化区域別に危険度を公表しており、ワースト1位は「荒川6丁目」となっているがなぜなのか?

  ◇  ◇  ◇

【首都直下型地震の犠牲者の7割は火災】

 東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」は、都内市街化区域5192町丁目それぞれの「建物倒壊危険度」「火災危険度」「総合危険度」などを算定している。

 自分が住んでいる町の危険度をピンポイントで指摘するもので、2年前の第9回調査で総合危険度ワースト1位となってしまったのは荒川区の「荒川6丁目」だった。

 トータルの危険量は「9.36棟/ヘクタール」となっており、これは1ヘクタール(100×100メートル)当たりの建物全壊棟数と建物全焼棟数を合算し、道路整備状況など災害時活動困難係数を乗じてはじき出されたもの。

 何がいけないのか? 同エリアの特徴は、消防車や救急車が入って来られない狭く曲がりくねった道が多いこと。これにより、「火災危険度」が足立区柳原2丁目に次ぐワースト2位となってしまった。その火災危険量は19.01で、1ヘクタール当たり19.01棟の家が全焼してしまうという計算になる。

 一方、「建物倒壊危険度」のワースト1位は古い建物が密集する墨田区「京島2丁目」で、ワースト2位も同区「京島3丁目」、ワースト3位が足立区「柳原2丁目」となっている。荒川6丁目は比較的新しいマンションも目立ち、20位だった。

 では、火災に弱い荒川6丁目は地震が起きたら何が起きるのか?

 南海トラフ巨大地震(最大死者約32.4万人)の犠牲者の多くが津波なのに対し、首都直下型地震(同約2.3万人)の犠牲者の7割が火災によるものとされている。東京都の「首都直下地震被害想定」によれば、都心南部を震源とするM7.3の地震(冬・夕方・風速8メートル)が発生したケースでは、都内915件で出火し、延焼などによって11万8734棟が焼失する。うち荒川区の出火は17件で、焼失棟数は1996棟だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    税収が前年度比「9兆円増」の異様とカラクリ…恩恵なく生活が苦しい庶民から飛び交う怨嗟の声

  2. 2

    スマホ注文の「モバイルオーダー」はなぜ普及しないのか…マックやスタバでレジに行列ができる理由

  3. 3

    高市首相が今上陛下を「こんじょうへいか」と呼んだのは「不敬」なのか?

  4. 4

    「コンサル」名乗るシニアは「ほぼ無職」 それでも「自分は現役ホワイトカラー」の仮面を外せないオジさんたちの終わりなき戦い

  5. 5

    日本の女性差別を国連も憂慮…高市首相は女性のはずなのに、なぜ女性・女系天皇に反対なのか

  1. 6

    意外と批判は少数?「めちゃウザい」「お前イエローや!」本田圭佑の“言いたい放題W杯解説”はなぜウケた?

  2. 7

    小室圭氏実家はポリスボックスで過去に物議…旧宮家の養子案「皇族になれる資格を持つ人間」が増えたら危惧されること

  3. 8

    オランダ訪問の晩餐会での天皇のスピーチと雅子皇后…"旧宮家"に求められる「皇室外交」と担い手の難しさ

  4. 9

    なぜ女性天皇はダメなのか?旧宮家の養子案そのものが、女性・女系天皇を阻止するために生まれたものだ

  5. 10

    高市首相の“悲願”消費税減税「2年限定」の落とし穴 2029年は増税ショックと物価高のWパンチが庶民生活を襲う

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    日テレが「news LOG」和久田麻由子を全面バックアップできない切実事情…佐藤栞里や有働由美子との決定差

  1. 6

    「愛子天皇」潰しが国会の最優先法案? 麻生副総裁の野望に振り回される皇室と国民生活

  2. 7

    本田圭佑がサッカーW杯解説で「独り勝ち」 テレビ&CM争奪戦ボッ発で“ワリを食った”あの人

  3. 8

    高市首相の「反社会性パーソナリティー」を精神科医が懸念…海外メディアもG7での“虚勢”をさらし上げ

  4. 9

    元ボクシング世界王者・薬師寺保栄が妻に無断でレースQの愛人を「養女」に…妻が明かした苦しい胸中

  5. 10

    ソフトバンク中村晃が現役引退へ…当面の仕事は「幼稚な二軍選手」の根性叩き直し