驚きの治験結果!米ファイザー社の「ロルラチニブ」を服用した肺がん患者の約60%が5年後も進行なく生存
がんの中でも最も死亡率が高い肺がん。米ファイザー社の「ロルラチニブ」(商品名「ローブレナ」)を服用した肺がん患者の約60%が、5年後も病状の進行なく生存した──先日、こんな治験結果が発表され、話題になっている。
ロルラチニブは、最も一般的な肺がんである転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬。がん細胞の増殖・転移に利用されるタンパク質(ALK)の働きを妨げる第3世代ALK阻害薬だ。
豪州メルボルンにあるピーター・マッカラムがんセンターで、第1世代ALK阻害薬の「クリゾチニブ」と比較する最終段階の臨床試験が実施された。
それぞれの薬をNSCLC患者に投与した結果、5年後もがんが悪化しない状態を維持していたのは、クリゾチニブのグループではわずか8%。一方、ロルラチニブのグループでは60%にも上った。
ファイザーは公式サイトで「過去に前例のない結果」と報告。この臨床試験を主導したベン・ソロモン氏も「今回の結果は肺がん治療における大きな進歩だ」と語った。
日本では2018年9月にロルラチニブを世界に先駆けて承認している。