著者のコラム一覧
小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

新型スペーシア ギアがよりワイルド&良コスパに 王道SUV風スーパーハイトがパワーアップ!

公開日: 更新日:

スズキ スペーシア ギア(車両価格:\1,952,500/税込み~)

 いよいよプチアウトドアな軽スーパーハイトワゴンのSUV風モデルも戦国時代に突入! そう、元祖たるスズキ スペーシア ギアの2代目が登場したのだ。

 初代は今から6年前の2018年に登場。可愛い丸型ヘッドライトにイカついメッキグリルや前後バンパー、サイドプロテクター、ルーフレールを装着。カラフルなツートンカラーと相まって、人気の軽スーパーハイトの世界に手軽なアウトドアSUVテイストを持ち込んだ。

 それまでは一番人気のホンダN-BOXもダイハツ タントもプレーンな標準、ワイルドなカスタムの2パターンボディのみ。SUVテイストはスズキ スペーシアが作り上げたのだ。

 しかし2年前にダイハツ タント ファンクロス、昨年三菱デリカミニが登場。今年9月にはホンダN-BOXジョイも登場し、SUV風軽スーパーハイトの4強が出揃うことになった。

2代目はぶっちゃけ「プチジムニー化」

 果たして元祖SUV風たる新型スペーシア ギアだが、基本は王道のワイルドアウトドア路線。ライトカウルやグリル回り、樹脂パーツは初代と同じくグレーに統一。丸目LEDライトもユニットこそは新作だが、テイストは変わらない。

 だが、2代目はフロントに本格SUVたるジムニー風の5本スロットグリルを導入。同時にバンパーの丸型LEDフォグランプと丸型ウィンカーを同じベゼルに取り込んだり、前後にシルバー調のプロテクターを追加導入。アウトドアテイストをより強化した。ぶっちゃけ「プチジムニー化」したと言ってもいいかもしれない。

 そのほかサイドのプロテクターやドアガーニッシュ、ルーフレールも、よりエッジの立ったデザインに進化。全体的に一体感と主張を強くした。

 一方インテリアは外観ほど派手ではないが、9色ある豊富なボディカラーのどれにも合うアースカラーを用意。インパネはブラックを貴重に緑の入ったカーキ色パネルを随所に配し、シート表皮はギアの模様が入った撥水加工されたファブリック。

 またステッチやエアコン吹き出し口ツマミをオレンジにし、オレンジ色のタグも用意。ファッショナブルに仕上がっている。ラゲッジも防汚加工された表皮や傷に強いプロテクターパネルで覆われ、アウトドアユースに配慮している。

コスパはカスタムより良し

 さらに嬉しいのはコスパだ。これだけギア専用デコレーションが増えると、エアロパーツ満載のスペーシアカスタム同等の価格が予想されるが、ノンターボのスペーシア ギアFFモデルが195万円台から。これはカスタムより4万円ほど安く、それでいてカスタム系同様のステアリングヒーターやシートヒーター、前後シートUSB充電を標準装備。また新世代スペーシアの人気装備であるリア席のマルチユースフラップや天井サーキュレーターも装備している。

 カッコがよりアウトドア向けにワイルド化したうえに、コスパはカスタムよりイイ。オマケに駆動方式はFFだけでなく4WD、エンジンはノンターボに加えターボも選べる。

 まさしくスペーシアの良さをそのままに、再び選べるようになった“第3のアウトドアテイスト"。

 軽両側スライドドアハイトワゴンの世界がさらに広がったのだ。そしていよいよ来週はその強敵、新型ホンダN-BOXジョイをご紹介しよう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    早期・希望退職の募集人員は前年の3倍に急増…人材不足というけれど、余剰人員の肩叩きが始まっている

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    大阪万博はやっぱり赤字?1日あたりの入場者は初日を超えられず…開幕1カ月のしょっぱすぎる収支報告

  4. 4

    庶民生活に忍び寄る“円安地獄”の足音…トランプ関税に翻弄され再び「1ドル=150円」も視野に

  5. 5

    値上げラッシュの時代になんと値下げ敢行! BYDの「コスパ逆張り戦略」がハンパない

  1. 6

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ

  2. 7

    急増する大手黒字企業リストラのシビアな背景…2024年「早期・希望退職」1万人超え、前年比3倍に

  3. 8

    5月に入り葉物野菜が激安のワケ…1年前は1玉1000円だったキャベツが200円台前半で店頭に

  4. 9

    終わらない「令和の米騒動」…JA全中会長どの口が?「決して価格高いとは思わない」発言大炎上の必然

  5. 10

    大阪万博GW集客伸びず…アテ外れた吉村府知事ゲッソリ?「素晴らしい」と自賛も表情に滲む疲れ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北