交流戦でばく進「巨人独走」に死角あり…OBが問題点ズバリ
「大丈夫?というくらい元気ない」
巨人OBの評論家・橋本清氏は「カギを握るのは阿部慎之助だと思います」と言う。
2年ぶり2度目の交流戦制覇を果たした巨人は、パ球団との対決で16勝8敗と貯金8の荒稼ぎ。首位に3.5ゲーム差のセ3位で交流戦に入ったが、終わってみれば失速した広島を抜き去り、2.5ゲーム差をつけてリーグトップに立った。
セ2位の広島、3位の阪神が交流戦でともに9勝15敗で最下位に沈んだこともあり、球界では「このまま巨人が独走する」との見方が強まっている。
「内海が故障で二軍落ちすれば小山が、セペダの調子が上がらなければ亀井が、と主力の穴を補って余りある活躍をする選手が巨人にはいる。さすがの層の厚さです。加えて交流戦では、苦手とされてきた1点差試合も7勝1敗と圧倒した。マシソン、山口に加え香月、笠原といった中堅、若手がリリーフで期待以上の結果を残したからこそです。ただ、投打ともに盤石の状態かといえば、まだそうではありません。この交流戦でも阿部が打率.253、長野が.262、片岡が.264とリーグ戦から引きずったままです。特に攻守に精彩を欠く阿部は話をしても、大丈夫? と思うほど元気がない。小山、亀井の活躍はチームに勢いは与えますが、安定感を生むのはやはり主力の活躍。中でもナインの精神的支柱でもある阿部が復調しないことには、ベンチも安心できません」(前出の橋本氏)