巨人・原監督もベタ褒め 眠っていた「天才」長野の復活劇
巨人・長野久義(29)の一撃が、オリックスの西を沈めた。
17日のオリックス戦。0-0の四回2死一、二塁から右翼フェンス直撃の三塁打で2者をかえした。長野のひと振りで勢いづいた打線は、西を五回途中でKO。交流戦優勝に大きく前進した原監督が長野の決勝打を「彼らしい、今シーズン一番価値ある、いい形の打席だった」と絶賛すれば、本人も「(今季の西が)0か1か2(失点)しかないって知っていた。すげーなと。その後にホセ(ロペス)が3点目を取ってくれ、ホームを踏めたのもうれしかったですね」と笑顔がはじけた。
苦しいシーズンが続いていた。この日の「8番」が最近の定位置。11年に首位打者、12年に最多安打のタイトルを獲得し、13年のWBCでは侍ジャパンのレギュラーを張った男が、今季は打率.263、4本塁打と不振にあえいでいた。
先月25日にはついに9番まで降格した。原監督には「試行錯誤しているけど合う打順がない」とバッサリやられ、翌日は代打を送られた。今までに経験がないであろう屈辱を連日味わい、心中穏やかではなかった。時にはヤケ酒を飲まずにはいられなかった。マスコミ関係者に心配され、こう漏らしたこともある。