ボールとヘッドの正面衝突度合いが強いほど遠くへ飛ばせる
1つは打点位置だ。芯でとらえるとヘッドはブレない。ヘッドがブレない方が反発力が上がり、結果、ボールの初速が上がって、ミート率も高くなる。
ところが、芯を外して打つと、インパクトの衝撃でヘッドがブレる。ヘッドがブレるほどにエネルギーロスが発生し、結果、ボールの初速も下がって、ミート率も低くなるのだ。
2つ目はヘッド軌道。イ・ボミをはじめ女子プロの多くは、インサイドアウト軌道でドローを打っているが、ドローはフェードよりもミート率が高くなりやすい。アウトサイドイン軌道よりも、インサイドアウト軌道の方が、ボールとヘッドが正面衝突する度合いが強くなるからだ。
インサイドアウト軌道を高速度カメラで確認すると、インパクト後、クラブヘッドが動く方向とボールが飛ぶ方向が一致している時間が長い。
インパクトは1万分の5秒と瞬間だが、フォローでヘッドとボールがどんなふうに動いているかを見ることで、正面衝突の度合いを確認できるのだ。
ゴルフは物理である。女子プロたちは力まないで軽く振っているから飛ぶのではない。物理的に飛ばせるインパクトをしているから、ヘッドスピードがそれほど速くなくても、ボールを遠くに飛ばせるのである。