稀勢人気に心中メラメラ? 横綱白鵬“暴君ぶり”復活の兆し
“伝家の宝刀”がリング……ではなく土俵中央で炸裂した。
ひとり、全勝をキープしている白鵬(32)。その内容はお世辞にも横綱らしいとは言えないが、12日目の栃煌山戦でも我流相撲は変わらず。行司の「はっけよい……のこった!」の声がゴングに聞こえたのだろう。立ち合いで左腕を伸ばして相手の頭を押さえつけると、動きを封じた隙に右のエルボー一閃。ひるんだ栃煌山を一方的に攻め、最後は前に出てくるところを難なくはたき込んだ。
これで単独トップの12勝となり、最後に賜杯を抱いた昨年5月場所以来、1年ぶりの優勝が濃厚となった。
「手も伸びてましたし、相手も見えてた」と、支度部屋では得意げに先の取組を振り返った白鵬。「あっさり決まりすぎて物足りないのでは?」という報道陣の質問には、アホなことを言うなとばかりに、「そんなことはない。自分が土俵に上がりなさい」と返した。
今場所はヒジ打ちの頻度が増え、口も滑らか。かつての「暴君白鵬」復活の兆しと見る向きもある。