嘉風しっかり対策 大関・高安がハマった“かち上げ”の快感

公開日: 更新日:

 嘉風の言葉に倣えば、まさしく「心の勉強」ということだ。

 新大関の高安(27)が17日の9日目、初日以来の黒星を喫した。

 立ち合いで得意のかち上げを仕掛けたものの、上体が伸びきり、嘉風に左まわしを許して劣勢に。一度は切った左まわしを再び取られ、なす術もなく寄り切られた。

 高安のかち上げは白鵬のエルボーまがいのそれとは違い、相手の上体を起こすために繰り出す正統派のかち上げだが、ある時期を境に本来の目的とは別の形で多用するようになった。

 ある親方は「あの一発が快感になったのかな」と、こう続ける。

「今年1月場所、立ち合いのかち上げで白鵬を跳ね飛ばして勝った。最強の横綱を寄せ付けなかったんだから、相当気分が良かったのだろう。それ以降、『相手を吹っ飛ばしてやろう』と思っているのか、かち上げの時に必要以上に力が入っている。そうなると上体が伸びてしまい、この日のように隙をつくってしまう。言ってみれば『麻雀でたまたまアガった役満の快感を忘れられず、大物手ばかり狙う』ようなもの。そもそも1月場所の白鵬は右足親指を痛めており、万全ではなかったのに……」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ