手倉森監督「拓実が世界を切り拓けば、おまえも成る」
圧倒的な走力というのはU―16日本代表に発掘された青森山田高時代から定評があった。一芸に秀でる部分を突き詰めて研ぎ澄ませてきたからこそ、今の室屋がある。それをドイツでも継続していくことで、必ず道は開けるはずだ。
「室屋成は南野拓実(リバプール)の(大阪府熊取町時代の)幼馴染み。名前が『成』だから、拓実が世界を切り拓けば、おまえも『成る』と言った覚えがあります」
リオデジャネイロ五輪代表時代の手倉森誠監督(現長崎監督)が、ダジャレ交じりでこう話したが、南野が強豪への移籍を勝ち取った直後に室屋も長年の夢をつかんだ。あとは揃って2022年カタールW杯で主力として戦うだけ。室屋はコートジボワール戦の経験を確実に生かしていく。
○むろや・せい 1994年4月5日。大阪・泉南郡出身。小学生の同級生・南野とは「ゼッセル熊取FC」のチームメート。青森山田高2年でサイドバックに転向。明治大サッカー部を退部して16年2月にFC東京に入団。20年8月にドイツ2部ハノーファーに完全移籍。16年リオ五輪全3試合にフル出場。17年12月の北朝鮮戦で代表デビュー。身長176センチ、体重69キロ。