パット上手な鈴木愛ちゃんは食事の約束をした日も一番遅くまで練習していた
今季序盤に2連勝した鈴木愛ちゃんのパット上手はゴルフファンならご存じでしょう。しかも、アプローチのレベルもめちゃ高いですよ。小技が得意なのは、やっぱり練習のたまものです。
僕が愛ちゃんのバッグを初めて担いだのはプロ入り2年目の2014年秋。「樋口久子 森永レディス」(千葉・森永高滝CC)です。同年の日本女子プロ選手権でツアー初優勝を挙げたとはいえ、飛距離が出る方ではなく、まだショットも不安定でした。でも、その頃からパターとアプローチは異常にうまかった。特にグリーン回りからの寄せは手の使い方が柔らかく絶妙。あれは持って生まれた独特な感覚とでも言うのかな。
専属キャディーとして15年間コンビを組んでいた藤田(寛之)さんも飛ばし屋ではありませんでしたが、アプローチとパターに関しては天才的でした。藤田さんがトッププロに駆け上がる過程を見てきたので、「この子は必ず上に行くな」と思ったものです。
今は練習量を抑えているようですが、僕がバッグを担いでいた頃の愛ちゃんは、アプローチとパターの練習時間がとても長く、練習場を離れるのはいつも最後でしたね。 ある日、愛ちゃんから「今晩、私の家族と一緒に食事をしませんか。18時ぐらいにお店へ行きましょう」と誘われたことがあり、「ぜひ、お願いします」と楽しみにしていました。