日本経済一歩先の真相
-
中古市場を整備すれば空き家は減るのか
「読売、日経、産経」と「朝日、毎日、東京」――安倍政権に対する賛否で在京6紙を分類すると、こんな姿になるようだ。前者は「イエス」で後者は「ノー」。当然、情報は前者の方が得やすいのだろう。実際、政権の次…
-
アベノミクスでも増えない輸出
4―6月期の実質GDP成長率が、年率換算で前期比6・8%減となった。1997年に消費税率を5%に引き上げた直後の4―6月期(3・5%減)を上回る大幅なマイナスだ。それでも甘利経財相は「景気は緩やかな…
-
近代社会の財政理念を覆す安倍政権
法人税を減税しても経済は上向かないことが、企業の投資計画からも明らかになった。日本政策投資銀行がまとめた2014年度の設備投資計画調査によると、全産業の国内投資は13年度実績と比べて15・1%増とな…
-
地方衰退を加速するバラマキと企業の農業
全国の空き家の数と割合が過去最高になったそうだ。総務省の調査によると、全国6063万戸のうち820万戸が使われていないとされる。空き家率は13・5%。一極集中が叫ばれる東京でも、10軒に1軒以上は、…
-
「人民元経済圏」は破滅の戦争の引き金
中国の人民元が国際的な影響力を拡大しているようだ。 国際金融協会の調査報告書によると、元建て決済は過去1年で2倍以上に増えたそうだ。国際金融取引の1・4%を占め、香港ドルやシンガポールドルは…
-
日米安保条約を日米軍事同盟に変質させた安倍首相
安倍首相が閣議決定した集団的自衛権の行使容認は、首相の祖父・岸信介が結んだ日米安保条約を変質、悪化させるものだ。国民投票という正式な手続きを踏まない解釈改憲という姑息な手法も問題だが、対米従属条約の…
-
法人税減税は成長戦略ではない
安倍政権は今週、新しい成長戦略と骨太の方針を閣議決定した。首相は会見で、「経済の好循環を力強く回転させる」と強調。日本の稼ぐ力を取り戻すために、法人税の引き下げを目指すとしている。税率の目標は「まず…
-
「カジノで遊んでもうらう」は「おもてなしの心」なのか
昨年日本を訪問した外国人観光客は1000万人を突破したそうだ。安倍政権は、東京オリンピックが開かれる2020年までに、倍増の2000万人を達成したいとしている。 旅行客を呼び込むキーワードは…
-
法人税減税で失われる日本の強み
政府が今月下旬にまとめる「骨太の方針」に、法人税の引き下げが明記されるようだ。現在の約35%から20%台への大幅ダウンを目指しているらしい。新たに経団連会長となった榊原定征・東レ会長も、「将来的には…
-
「日本版ロースクール制度」の大失敗
労働時間の規制が緩和され、残業代をゼロにする新制度が導入されるようだ。当初は高報酬の為替ディーラーやIT技術者などに限定されるそうだが、なし崩し的に拡大するのは間違いないだろう。派遣労働の拡大でワー…
-
第3次世界大戦の足音が聞こえる
■領土、領海、資源をめぐる中口の傲慢 英国のチャールズ皇太子がロシアのプーチン大統領について、「ヒトラーと全く同じことをしている」と指摘したそうだ。訪問先のカナダで、ホロコーストによって親族を…
-
変化したのは安保情勢だけなのか
安倍首相が集団的自衛権の行使容認に向けて動き出した。15日に安保法制懇の報告を受けて会見を開いたが、来週20日からは与党協議を始めるそうだ。 はたしてその時々の政権の都合で、最高法規である憲…
-
内需抑え込み中国と敵対
ゴールデンウイーク明けの東京市場は平均株価暴落で大荒れとなった。翌日は少し戻したものの、一時の勢いは見られない。「アベノミクス応援団」の日本経済新聞でさえ、「アベノミクス相場 剣が峰」と報じる異変。…
-
デフレ脱却は物価だけで判断できない
日銀が半年ごとにまとめる経済・物価情勢の見通し(展望リポート)が明らかになった。それによると物価上昇目標の2%は来年度中に達成するとある。再来年度は2.1%に到達するシナリオだ。 黒田総裁は…