永田町の裏を読む
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「異論を許さない」という共産党の気風が組織の発展を妨げている
共産党の元本部職員で安保・外交政策部長まで務め、その後は一介のヒラ党員として活動してきた松竹伸幸という方が、先月『シン・日本共産党宣言』と題した本を文春新書から出版し「党首公選制」の導入を訴えて話題…
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リベラルは旧態依然の思考に沈んで防衛論争から逃げるべきではない 革新の側にある根深い問題
国会論戦が始まって、岸田内閣の増税による防衛費倍増計画も大きな論点となりつつある。 しかし、立憲民主党の議論の持ちかけ方が「防衛予算倍増よりも子育て倍増が先」(25日、衆院本会議)というもの…
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岸田首相の施政方針演説からは国民に伝わってくるものが何もない
通常国会が始まったが、岸田文雄首相の施政方針演説を聞いて、まず気に入らないのは無用のカタカナ語や英語頭文字がこれでもかとちりばめられていることである。グローバリゼーションやシミュレーションくらいなら…
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トマホークは敵基地攻撃には使えない 米国からの爆買いを岸田首相はどう説明するのか?
岸田文雄首相を迎えたホワイトハウスは「お祝いムード」だったと、米シンクタンクの研究員が述べている(15日付朝日新聞)。 そりゃあそうだろう、岸田内閣はいわゆる「反撃能力」を飛躍的に向上させ北…
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不可能なことをやるために防衛費を倍増させる岸田首相の詭弁
岸田文雄首相の言う「反撃能力」とは、一種の言葉遊び、もっと言えば、言葉の意味をズラしたり曖昧にして物事の本質を隠そうとする詭弁術で、彼の師匠は故安倍晋三である。 「反撃」というと、相手国が先制…
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2023年は戦争準備と旧統一教会という安倍政治の遺産の清算に苦しむ年になるのか
元旦の新聞は分厚いばかりで読むところがほとんどないのだが、それでも新しい年に各紙が何に力点を置いて報道していくつもりかを占う指標にはなる。 今年はとりわけ読売が突出的で、元旦1面トップは「日…
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メディアによって気づかないうちに刷り込まれる“偏見”が支える「防衛費倍増政策」
テレビのワイドショーなどでは、言葉の言い換えという一種のサブリミナル効果が常に仕掛けられていて、朱建栄=東洋学園大学教授に言われて私も初めて気が付いたのだが、同じ街頭設置カメラでも日本国内の場合には…
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岸田首相は防衛費倍増に突き進み…「ハト派の宏池会」など跡形もなく、もはや幻想に過ぎない
「岸田文雄首相は宏池会だから、安倍晋三元首相の右翼タカ派路線とは一線を画すのかと思いきや、安倍でも実現できなかった“敵基地攻撃能力”の獲得、それを含む新兵器何でもありの防衛費一挙倍増に突き進んでいくの…
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フェイク情報が社会全体を駆け回る…防衛省がAI活用で情報操作など正気の沙汰ではない
防衛省が人工知能(AI)技術を使い、SNSサイトで国内世論を誘導する工作の研究に着手したことが分かった──という報道は、共同通信によるスクープで、私は12日付の本紙や「東京新聞」で知ったが、他紙のキ…
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政府クラウドを運用するのは日本企業じゃない マイナカードで国民の個人情報が米国に筒抜け?
総務省が11月28日に発表したところでは、マイナンバーカードの申請をした人が増えて7568万人、人口の60.1%に達した。 河野太郎デジタル大臣が1カ月ほど前に「2024年秋に現在の保険証を…
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情けない元エリートの姿 東大卒がやたらと多い岸田内閣の閣僚に見る法匪性
岸田内閣として3人目の閣僚辞任となった寺田稔=前総務相の国会での答弁ぶりを見ていて、「法匪(ほうひ)」という古くさい言葉が頭に浮かんだ。辞書で引くと「法律を絶対視して人を損なう役人や法律家をののしっ…
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岸田内閣の惨状は第1次安倍政権の崩れ方そっくりになってきた
山際大志郎経済再生相は統一教会系団体との底なしズブズブ関係で、葉梨康弘法相は死刑制度を侮辱するかの失言で、いずれも岸田文雄首相の「遅すぎた決断」により辞任させられ、さて次は「政治とカネ」で寺田稔総務…
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隣国への敵意を煽るような政府やマスコミの「言葉遣い」に気をつけろ
先週の北朝鮮による一連のミサイル実験を通じて「Jアラート」のお粗末ぶりには改めて呆れ返ったが、それに輪をかけているのがマスコミの粗雑な言葉遣いである。 たとえば「日本の上空を通過」と言われれ…
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岸田政権が「新しい資本主義」に進むためにはアベノミクスの総括が不可欠だ
石破茂元自民党幹事長が10月24日の内外情勢調査会での講演の中で「アベノミクス」について、「マネタリーベースを増やせば経済が回るというのは本当だったか、きちんと検証が必要な時だ」と語ったという。声を…
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「左翼」とは根本的に異なる「リベラル」の大きな塊が必要な時
立憲民主党内のグループ「サンクチュアリ」を中心に党外の「社民党」や「沖縄の風」などにまたがる超党派の議員連盟「立憲フォーラム」が、休眠状態を脱して活動を再開したことが話題になっている。 岸田…
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「マイナカード問題」が示す日本が“デジタル後進国”を抜けられない理由
河野太郎デジタル担当大臣が、マイナンバーカードの取得を事実上義務化するかの強硬態度を示して問題になっている。 彼は10月15日に地方を視察した際にもあらためて、「現行の健康保険証を2024年…
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岩田明子氏の目を通すと「安倍外交」の貧困が礼賛にすり替わってしまう不思議
誰よりも安倍晋三元首相から信頼──という以上に寵愛と言っていいほどの親密な関係を築いた元NHK政治部の岩田明子記者が「安倍晋三秘録」と題して「文芸春秋」に連載を始めたので、一体どんな秘話が出てくるの…
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あの国のどこが民主的なのか 20世紀の遺物のような米国追従外交からの転換は喫緊の課題
大前研一氏が『プレジデント』誌10月14日号の「日本のカラクリ」連載で、「米国追随の外交はもはや危険である」と指摘している。前々からそう言ってきた私としてはもちろん大賛成だが、ここで改めて重要なのは…
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第2次安倍長期政権の立役者である野田元首相が「国葬出席」の必然
旧民主党政権の3人の元首相のうち、鳩山由紀夫と菅直人は安倍晋三元首相の国葬を欠席したが、野田佳彦は「人生観」とかを理由に出席を表明し、現立憲民主党の党内からも批判を浴びた。 彼の人生観がいか…
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内閣支持率「危険水域」入りでも…岸田降ろしが盛り上がらない理由
18日付毎日新聞の世論調査結果で、岸田内閣の支持率は前月より7ポイント減の29%、不支持率は10ポイント増の何と64%に達した。同日付日経新聞の調査でも支持は14ポイント減の43%、不支持は49%と…