大相撲 人気力士丸わかり名鑑
-
大奄美元規 島相撲らしからぬ大きなスケールも問題は性格
四股名からわかるように、奄美大島出身。意外なようだが、奄美出身の力士は多い。 現在、幕下以下も含めると、現役力士だけで16人。関取は大奄美の他にも、千代ノ皇、明生がいる。大阪場所で4度優勝し…
-
現在が3部屋目 “いじられ役”の荒鷲はケガ多き苦労人
同郷の後輩、千代翔馬とは顔も体形もそっくり。玉鷲には「ニセ鷲」呼ばわりされるなど、何かとネタに事欠かない。 八百長騒動の余波で国技館が無料開放された2011年5月の技量審査場所では、幕下で3…
-
入門12年目で新入幕 角界の“ナイスガイ”竜電の横顔
入門から苦節12年目、今場所が新入幕という苦労人だ。 甲府市の竜王中学校在学時に高田川親方(元関脇安芸乃島、当時は千田川親方)と出会い、入門を決意。中学卒業後の2006年、角界に飛び込んだ。…
-
「寺尾の後継者」阿炎が見せる、美しい四股
「いまどきの力士にしては珍しく、そりゃあ奇麗な四股を踏むんだよ」 こう話すのは、好角家のタニマチ筋だ。 千葉県の流山南高校3年時に、選抜高校相撲の個人戦で3位入賞。高校卒業後、錣山部屋…
-
王道相撲の唯一のキズ “輪島の遠縁”将来性豊かな輝の欠点
日本人離れした体格に、正統派の四つ相撲。新弟子検査の時点で190センチの長身を誇り、周囲から「こりゃあ、立派なお相撲さんになるぞ」と期待が高かった。 とはいえ、そこは中卒で角界入りした力士だ…
-
横綱・白鵬を激怒させた妙義龍の「ペットボトル事件」
それは2012年9月場所、12日目に起きた。 対戦相手は横綱白鵬。この時点で妙義龍は白鵬に3戦3敗と一方的にやられており、ファンの多くも結果は見えていたと思っていたはずだ。 その予想…
-
海を捨て陸に夢見た隠岐の海に期待したいもう一波乱
隠岐の島は古来、相撲が盛んな土地。その歴史は古く、江戸以前までさかのぼるという。現在も定期的ではないが、島内に慶事などがあった際に開催される「隠岐古典相撲大会」は島の一大イベント。川上健一氏の小説「…
-
千代翔馬は生前の千代の富士に最も愛された弟子だった
一般的にモンゴル人力士はハングリー精神が旺盛だといわれている。しかし、実際は人それぞれ。千代翔馬も家庭や育ちに恵まれたひとりだ。 モンゴル事情に詳しい関係者が言う。 「千代翔馬の父親は…
-
新入幕でいきなり10勝5敗 朝乃山英樹を変えた“恩師の死”
「将来的に大関、横綱を狙える。大卒力士は入門の時点で大体、先が見えてしまうものだが、朝乃山は良い意味で先が見えない」 一門外の某親方すら、手放しで褒める。 新入幕の先場所は、いきなり1…
-
どん底から奮起 松鳳山は野球賭博事件で解雇寸前だった
一歩間違えれば、今の姿はなかったはずだ。 2010年に角界を震撼させた野球賭博問題。松鳳山も、当事者のひとりだった。 ある親方が言う。 「ヤクザが絡んでいた野球賭博事件では、阿…
-
来場所狙うは大関特例 照ノ富士の“波乱万丈”土俵人生
角界は「無事是名馬」の世界。豊かな才能がありながら、ケガで土俵を去った者は数知れない。照ノ富士も、そのひとりになってしまうのか。 入門時から、その潜在能力は誰しも認めるところ。相撲強豪校の鳥…
-
千代大龍が持つ伝家の宝刀「明月院スペシャル」
立ち合いからの強烈なぶちかましで相手をはじき飛ばし、怒涛の攻め。相手が反撃に移るタイミングを見逃さず、すかさず引き技で仕留める――これぞ千代大龍の勝ちパターン。本名をもじって「明月院スペシャル(MS…
-
角界随一のテクニシャン 安美錦の相撲偏差値は東大レベル
「親方になった時、どんな指導をして、どんな力士を育てるのか。今から楽しみです」 こう話すのは、地元青森の相撲関係者だ。 誰もが「角界ナンバーワン」と口を揃える相撲巧者。対戦相手の分析か…
-
宝富士大輔 横綱白鵬の立ち合いエルボーを最初に破った男
入るべくして伊勢ケ浜部屋に入ったという力士だ。 小学校3年生から父がコーチを務める相撲道場に通い、中学3年時に都道府県中学生選手権で3位という好成績。複数の相撲部屋から勧誘されたが、これを断…
-
空手家の父と二人三脚で 貴景勝は角界の“亀田親子”
相撲協会理事としては奇行が目立つが、今なお色あせない「横綱貴乃花」の存在。貴景勝も、そんな大横綱に影響された。 「お父さんが貴乃花の大ファンで、本名の佐藤貴信の『貴信』も貴乃花から1文字拝借し…
-
悲願の初優勝から大関陥落…琴奨菊が自ら選んだ相撲道
弱い大関として長らく沈殿し、一瞬の輝きで辺りを照らすも、徐々に徐々に火は小さくなり……。だが、それも一つの相撲人生だ。 大関時代の昨年1月場所は、琴奨菊(33)にとってまさに絶頂期だった。初…
-
衝撃デビューも遠い過去 「モンゴルの怪物」逸ノ城の凋落
新入幕の2014年9月場所を忘れられないファンは多いだろう。 200キロ近い体重で身軽に動き回り、稀勢の里と豪栄道の2大関を破ると、さらに横綱鶴竜をも倒す大金星。1914年の両国(元関脇)以…
-
入門3年目で初金星 北勝富士は現役きっての理論派力士
今場所3日目は横綱初挑戦にして、鶴竜を撃破。デビューから15場所目での金星は、幕下付け出しを除けば14場所目の小錦(元大関)に次ぐ、史上2位のスピード。日本人力士限定では、1991年の貴花田(当時=…
-
来日前から貴乃花に心酔 貴ノ岩がひと皮むけた理由
国産力士にこだわっていた貴乃花部屋で、唯一のモンゴル人力士。それだけに08年の入門当時は「日本人力士を育てられないから、すぐに出てきそうなモンゴル人力士を獲得したんじゃないか」といわれていたが……。…
-
角界成長株の正代はディフェンス重視の“ネガティブ男”
正代を語るにあたって、欠かせないのが「ネガティブ」というキーワードだ。体格は十分、将来性が期待されている成長株にもかかわらず、どこか気の弱さが抜けきれない。 それが如実に表れたのが、2015…