佐高信「この国の会社」
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KDD(現KDDI)トップだった板野学の交際費は当時、年間22億円だった
「決して自殺をすすめるわけではないが、日本の大手企業の社長は自殺しない。アメリカのコンチネンタル航空のフェルドマン会長が1981年に自殺した。 ビジネス上の失敗がその原因だったが、このように、ビッグビ…
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「同族会社の長所は独裁」と言った大正製薬3代目・上原正吉の思想
かつて、大塚製薬の贈収賄事件が問題になったが、大正製薬の間違いではないかと思ったほど、その同族企業的体質は似通っている。共に製薬業界では“薬屋”扱いされてはこなかった企業である。 1965年…
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「雪印メグミルク」の会社としての“骨密度”は大丈夫なのか?
6月18日付の『朝日新聞』にこの会社の全面広告が折り込まれていて、雪印乳業との関わりを思い出した。2011年に日本ミルクコミュニティと統合して現在の社名になっている。 筆頭株主は全国農業協同…
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日本銀行は「物価の番人」であり「株価の番人」「政府の番犬」ではないはずだ
1882年に創業された日本銀行は日銀法に基づく認可法人で、1983年に株式を上場している。資本金は1億円で、財務大臣が55%の出資者となっている。 それはともかく、元首相の安倍晋三が「日銀は…
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藤沢周平が書いた日本ハム創業者の伝記原稿はなぜ出版されないのか
食肉業界首位のこの会社はプロ野球の日本ハム・ファイターズの親会社として知られているかもしれない。そこには今年からビッグ・ボスが誕生したが、この会社のビッグ・ボスとしては、それまで創業者の大社義規がい…
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「久遠チョコレート」が問うのは、会社に人を合わせるのか、人に合った仕事をつくるのか
『死刑弁護人』や『ヤクザと憲法』などのユニークなドキュメントをプロデュースしている東海テレビの阿武野勝彦と『俳句界』の2021年11月号で対談した時、彼が「チョコレートな人々」を映画にしようとしている…
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オリンパスに居座る菊川剛会長を許した”日本の静かな株主たち”
『会社四季報』を開くと、この会社の特色として、「世界シェア7割の消化器内視鏡等医療分野が柱。中国市場は成長中」と書いてある。しかし、経済安保法が通ってしまって「成長中」の中国市場がどうなるのか? …
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“夢見る人”山田光成は「ラムネ屋」と侮蔑されていた月賦販売を切り開いた
『日本経済新聞』の人気シリーズ「私の履歴書」に日本信販の会長だった山田光成が登場したのは1986年である。 山田のことは城山三郎が『風運に乗る』(角川文庫)と題して小説化し、私は『夕刊フジ』に…
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トヨタ化するホンダ…創業者・本田宗一郎の理念はどこへ
「お前たち、ホンダが何をやっているのか知ってるか?」 ホンダF1総監督をやることになる桜井淑敏が入社してまもなくの社員研修に突然現れた本田宗一郎はそう声をかけ、みんなが答えられずにいると、 …
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阪神タイガースを実質的に”阪急タイガース”にさせてしまった村上ファンド
アンチ・ジャイアンツである。先日、巨人が阪神に3連敗した時は、嬉しくて何度もスポーツニュースを見た。とてつもなく弱い今年の阪神に、しかし、ファンは変わらず熱い声援を送っている。 この阪神の親…
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投信を扱わない宣言をした北洋銀行・武井正直の言い分
4月16日付の『日刊ゲンダイ』に北海道経済同友会の代表幹事となった丸谷智保の記事が取り上げられている。旧北海道拓殖銀行出身でセコマ(旧セイコーマート)会長の丸谷が新任で、北洋銀行頭取の安田光春が留任…
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「企業は公器なり」を実践した東洋水産創業者・森和夫という”野人”
インスタントラーメンでは首位の日清食品よりも、「マルちゃん」の東洋水産が気にかかる。それは創業者の森和夫が田夫野人の魅力的な人だったからだ。 特に経営者からは敬遠されることの多かった私を、森…
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大手ゼネコンで唯一の非同族会社である大成建設に近い政治家は誰か
もう知っている人も少なくなったのかもしれないが、ある建設会社で創業家の御曹司がホステスと問題を起こし、彼女に会社の前に何日か立たれたことがあった。熊谷組とか大林組とか、鹿島を含めて建設会社には組と名…
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今のサントリーに佐治敬三の「コハク色の文化の匂い」はあるか
大下英治の問題作『小説電通』(徳間文庫)に、電通の”威力”を示すものとして、次のようなエピソードが挿入されている。 ウイスキー業界大手の「カントリー」に黒田という宣伝係長がいて、悪どく私腹を…
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安倍晋三のロシア案件「アーク2」に出資する三井物産の泥沼
3月23日付の『日刊ゲンダイ』に金子勝が「『サハリン』より筋悪な安倍案件『アーク2』から即撤退せよ」と書いている。ロシアのガス大手を中心とするLNGのプロジェクトのアーク2に出資する日本勢の権益は1…
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大前研一がトップだったマッキンゼーに見た「会社滅びてコンサル栄える」
マッキンゼーなどに頼む経営者は経営者失格なのではないかと私は思う。大前研一がトップだったころのマッキンゼーで喜劇的なことが起こったからだ。本質的には喜劇ではなく悲劇である。 ワンマンの磯田一…
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SMBC日興証券による相場操縦で思い出した野村証券の損失補てん事件
SMBC日興証券の幹部が相場操縦の容疑で逮捕されたが、首位の野村は大丈夫なのか? 1991年にアル・アレツハウザーの『ザ・ハウス・オブ・ノムラ』の翻訳が新潮社から出た。当時は相場が低迷してい…
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早河洋氏がテレビ朝日で会長と社長を兼任する珍妙さ
そもそも会社に会長は必要なのか。社長を退いて会長になるのが慣例化しているが、それは責任の所在をあいまいにする二頭政治を生むだけだろう。だから私は、会長兼社長という珍妙なものになっている経営者を認めな…
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社員教育に影響を与えてきた「修養団」と宇部興産の中安閑一
この国では会社のカラーというのは簡単には変わらない。たいてい、後継社長は前社長から指名され、そのカラーを変えることは容易ではないからである。 東京は代々木の日本共産党本部の、明治通りをはさん…
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大川原化工機の冤罪事件を招いた”中国排除”経済安保の偏狭さ
偏狭な政治によって優秀な中小企業が破綻の淵に追い込まれた大川原化工機の事件を語る前に、やはり現在のような中国排除(それに経済安保の名をかぶせる)に抵抗した倉敷絹織(現クラレ)の社長、大原総一郎につい…