がんとは何か
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<10>がんになるための遺伝子と変異の順番は決まっている
正常な細胞はたったひとつの変異でがんになるのだろうか? あるいはたくさん変異していればがんになりやすいのだろうか? 米国がん学会の会員で、最新のがん情報にも詳しい国際医療福祉大学病院内科学の一石英一…
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<9>がんになる細胞とならない細胞の違いはどこにあるのか
がんは遺伝子変異の集積で起こるといわれる。では、遺伝子はどのようにして変異するのか? 喫煙や病気はもちろんだが、日光に含まれる紫外線や、細胞がエネルギーをつくる際に出る活性酸素、お酒の中間代謝物のア…
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<8>食事や運動でがん発症リスクが下げられるのはなぜか?
がんは遺伝子変異による病気で、変異をもたらす原因の多くは細胞分裂時のDNAのコピーミスや細胞酸化などで避けられない。これが事実としたら、がん予防のための食事や運動は意味がないのだろうか? …
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<7>「環境」か「宿命」か 世界的学術雑誌が真っ向対立
がんは遺伝子が壊れる病気といわれる。そのキッカケとなるのは大気汚染や化学製品、お酒やたばこ、運動不足や過食などの生活習慣を含めた環境要因なのか。 それとも細胞分裂に伴う遺伝子のコピーミスや細…
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<6>「おこげを食べるとがんになる」は本当なのか?
がんの原因を知りたければ、発がん性が疑われる物質を使って人工的にがんを作ることだ。かつて、世界中のがん研究者はこう考えて人工的にがんを作る研究にしのぎを削った。 実は、世界で初めて発がん実験…
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<5>年寄りにがんが多いのはなぜか?(2)
細胞は一定の回数、細胞分裂を繰り返した後に分裂限界(分裂寿命)を迎えて細胞分裂を停止し、元に戻らなくなる。これを細胞老化という。ヒトは50~60回が分裂寿命といわれている。 細胞老化は細胞分…
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<4>年寄にがんが多いのはなぜか?(1)
がんは老人に多い病気でもある。 年齢階級別のがん罹患率を見ると50歳以降、急激に増えている。なぜ、がんは年寄りに多いのだろうか? 国際医療福祉大学内科学の一石英一郎教授が言う。 「主に…
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<3>腫瘍ができにくいハダカデバネズミ
ゾウのようにがんになりにくい動物のメカニズムを研究することは、人のがん治療やがん予防につながる。その意味でいま、がん研究者の間で注目を集めているのがハダカデバネズミだ。 アフリカに生息するネ…
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<2>象がほとんどがんにならないのはなぜ?
がんは遺伝子の病気だ。大気汚染や化学物質などによる遺伝子の損傷や細胞分裂するたびに、わずかな確率で発生する突然変異の蓄積によって引き起こされる。 これが本当なら、より大きくてより細胞数が多い…
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<1>魚も植物もがんになる メダカは3カ月で
がんとは制御されない細胞の増殖であり、発生部位から体の他の部位へ細胞浸潤と臓器転移を示す病気の一群をいう。それは遺伝子の異変で始まることから、「がんとは遺伝子の病気である」といわれる。ならば、魚や虫…