上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」
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“義務”を果たせば学費免除の育成システムを全国で導入すべき
医師不足に悩む地方医療の疲弊を食い止める――。1973年からスタートした「1県1医大政策」の精神を今こそ見直すべきである。前回そんなお話をしました。 「努力して医者になり、地元や地方の患者さん…
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医療の将来のために「1県1医大政策」の精神を見直すべき
昨年65歳となり、いわゆる定年で主任教授を辞し、4月から大学の理事兼特任教授として病院では現役の外科医として手術を続けていきます。講座の主任教授に一区切りをつけるに当たって、自分が医師になった当時の…
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新型コロナと闘ういまの日本には「柱」が見当たらない
マンガ、アニメ、映画で大ヒットしている「鬼滅の刃」には、新型コロナウイルスに打ち勝つために学ぶべき点が描かれている。前回、そんなお話をしました。 物語の中で、主人公の竈門炭治郎は、鬼の始祖・…
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「鬼滅の刃」にはコロナに打ち勝つポイントが描かれている
「鬼滅の刃」が社会現象ともいえる大ヒットとなっています。少年ジャンプで連載されていたマンガで、テレビアニメや映画も記録的な人気を誇っています。大正時代を舞台に、家族を鬼に殺され、鬼になってしまった妹を…
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認知症で療養型施設に入居している患者の搬送が増えている
このところ、認知症で介護療養型医療施設に入居されている高齢の患者さんが救急搬送されるケースが増えています。施設で心臓の発作を起こすなどして、順天堂医院のような急性期病院に運ばれてくるのです。 …
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心房細動はしっかり治療しないと認知症にかかりやすくなる
高齢化がますます進んでいる日本では、「心房細動」の患者さんが増えています。心臓が細かく不規則に収縮を繰り返すことで動悸や息切れの症状が表れる病気です。血流が悪くなるため血栓ができやすくなり、心原性脳…
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新型コロナによる「受診控え」で命の危機を招けば本末転倒
新型コロナウイルスの感染がさらに拡大し、医療機関の受診を控える人が増えています。日本胸部外科学会の調査によると、医療機関の3分の2が、今年2月から8月までの間、手術件数が前年同時期に比べて「減った」…
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iPS細胞を使った「心筋球」による心筋再生医療の期待と課題
慶応大病院でiPS細胞を用いた心筋再生医療の臨床試験が今年度中に始まる予定です。これまで、心臓移植しか治療の手だてがなかった拡張型心筋症による重症心不全の患者さんに対し、iPS細胞からつくった心筋球…
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低侵襲な医療には長期的なエビデンスが不足している治療も
前々回と前回で、心臓手術の進歩の方向性は患者さんの負担を減らす「低侵襲化」にあり、若い医師たちもさらなる低侵襲化に向けて進んでいるというお話をしました。しかし、安易な低侵襲化には危惧すべきところがあ…
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若手医師が目指して進む「新しい医療」はたくさんある
外科手術は患者さんの負担をより小さくする「低侵襲化」の方向に進化していると、前回お話ししました。ただ、低侵襲化のベースになっている狭心症などに対する冠動脈バイパス手術や心臓弁膜症に対する弁置換術など…
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手術の進歩は患者の負担を小さくする「低侵襲化」にある
医療の進歩にともなって心臓疾患の治療もどんどん進化していると、これまで何度かお話ししてきました。その代表的なものに、循環器内科が行う「TAVI」(経カテーテル大動脈弁留置術)という血管内治療がありま…
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医療者は軽症でも重症でも患者に「希望」を提供することが大切
自ら死を願う筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51)の望みを、SNSで知り合った2人の医師が薬物を投与して殺害したとされる嘱託殺人について思うところを前回お話ししました。法律上も倫理上も認…
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認められていない考え方をごり押しするルール違反は許されない
先月26日、昨年11月に起こった、いわゆる「ALS患者嘱託殺人事件」で起訴された医師2人について、裁判の前に事件の争点を整理する手続きが始まりました。 意識がはっきりあるまま筋力だけが徐々に…
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日本の医療文化は世界的にも正しいモデルのひとつといえる
心臓手術を受けた患者さんはただでさえ不安を抱えています。そこに、偶発的な合併症が重なってしまうと、たとえ事前にリスクについて説明を受けていたとしても、不満やガマンが蓄積されて爆発し、トラブルに発展す…
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患者と医療者それぞれ考えているゴールがずれると問題が起こる
「JCI」という国際的な病院機能評価機構があります。世界基準で患者の安全性が確保されているか、適正な高度医療が提供されているかを詳細な項目で厳格に評価する非営利団体です。 そのJCIの評価項目…
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先進的な医療には「ヒト・モノ・カネ」が余計に必要になる
医療の進歩によって、心臓疾患の治療もどんどん進歩しています。たとえば、循環器内科が実施する「TAVI」(経カテーテル大動脈弁留置術)という血管内治療がその代表といえるでしょう。近年、高齢者で急増する…
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脳梗塞を予防する「左心耳」への処置が保険適用になった
今年4月、これまでわれわれが積み重ねてきた努力がひとつ実りました。心原性脳梗塞を予防するために心臓の左心耳を処置する「左心耳閉鎖術」が保険適用になったのです。 左心耳とは、心臓の左心房の上部…
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患者さんには「医療安全」に則したきめ細かな対応が必要
患者さんを守る「医療安全」や、「EBM」(Evidence Based Medicine=根拠に基づく医療)に沿ったガイドラインや標準治療について、患者さん自身が情報を入手できるようになったことで、…
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医療安全を考慮して「手術をしない」選択がされるケースも
患者さんを守るためにEBM(根拠に基づく医療)を含む「医療安全」を考慮した結果、外科医が「手術をしない」という選択をしなければならないケースもあります。しっかりしたエビデンスがなかったり、ガイドライ…
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「医療安全」と「EBM」は医療従事者を守るという側面もある
前回までにお話ししたように、患者さんを守るための「医療安全」や「EBM(根拠に基づく医療)」という考え方が登場したのは1990年代からで、広く浸透したのはコンピューターが普及した2000年以降といっ…