「乳酸菌がすべてを解決する」後藤利夫著

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 健康関連食品の中でも一大ブームとなっているのが乳酸菌。サプリメントはもちろん、チョコレートやアイスクリームなどさまざまな乳酸菌入り商品が発売されている。

 乳酸菌の効果としては、お腹の調子を整え体の免疫力を高めてくれることは広く知られている。しかし今、尿酸値や血圧歯周病にまで乳酸菌が効くことが分かってきた。本書では、乳酸菌の基礎知識から症状別の乳酸菌の選び方まで、乳酸菌のすべてを解説している。

 痛風を防ぎたいなら、PA―3乳酸菌が効果を発揮する。プリン体を体内に吸収されにくい形に分解し、乳酸菌の内部に取り込み、これを利用して増殖するという性質を持っているためだ。乳酸菌LS1には、歯周病の進行を抑える効果が期待できる。歯周病の原因菌にLS1を加えて培養したところ、24時間でほぼ死滅するというデータがあるという。

 脳梗塞心筋梗塞を予防するためには、血圧をコントロールして血管年齢を若く保つことが不可欠。そのためにお勧めなのが、ラクトトリペプチド(LTP)だ。LTPは乳酸菌ではなく乳酸菌が作り出す成分の名前だが、血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素という物質の働きを抑えてくれる。LTPを8週間摂取した実験では、血管年齢が5歳若返るという結果も出ているそうだ。

 乳酸菌は胃液が薄まる食後に食べること、60度以上には加熱しないことなど、正しい摂取方法も紹介。乳酸菌パワーで健康の悩みを解消しよう。

(アスコム 1200円+税)

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