「筋肉は本当にすごい すべての動物に共通する驚きのメカニズム」杉晴夫著

公開日: 更新日:

 筋肉は力こぶのような骨格筋のイメージが強いが、筋肉には他にもさまざまな種類がある。呼吸で酸素を取り込むための横隔膜を動かす呼吸筋、血液を全身に送る心筋、血流を維持する血管筋、摂取した栄養物を吸収する内臓筋などだ。人生100年時代と言われるいま、健康寿命を伸ばすためにはこうした筋肉を長持ちさせることが欠かせない。それには筋肉を知ることが必要で、この本はその一助になる。骨格筋の発熱量は生命維持に必要な発熱量の60%に及ぶことや、体温が上がりすぎたときの放熱に血管筋が大きな役割を果たしていることなどを解説してくれる。また人間の筋肉の構造や性能だけでなく、昆虫や鳥類、水棲動物の筋肉について書かれていて読んで面白い。著者は筋肉収縮の研究者で帝京大学医学部名誉教授。

(講談社、1100円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出