「ユーラシア動物紀行」増田隆一著

公開日: 更新日:

 著者の専門である動物地理学とは、世界各地に生息する動物の進化や多様性、そしてその起源地や渡来の経路・時代を明らかにする研究。これまでの研究から日本の動物たちのふるさとはユーラシア大陸であることが分かってきたという。

 本書は、著者がユーラシア各国の研究者とともに行ってきた動物地理学研究の成果を紹介しながら、日本とユーラシア大陸の関係を考察したリポート。

 フィンランド国立自然史博物館と共同で進めるヨーロッパアナグマと二ホンアナグマの系統地理に関する研究をはじめ、ウラル山脈のヒグマ、アザラシなどの海洋由来の動物も生息するバイカル湖など。フィールドワークの様子も多くの写真で紹介しながら、時空間を旅する動物地理学の世界を案内する。

(岩波書店 960円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」