「侮るな東京の山」金邦夫著

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「侮るな東京の山」金邦夫著

 青梅警察署の元山岳救助隊員の著者によると、東京の山は手軽なイメージがあるが、山岳事故が毎年100件ほど発生し、死者・行方不明者も10人弱出ているという。本書は自らが携わった救助活動をもとに、奥多摩エリアで発生した遭難事例を紹介するリポート。

 1998年、小中学生の遠足や中高年の登山者に人気の高水三山で起きた遭難死亡事故をはじめ、2000年に川苔山の同じ場所で起きた2件の転落事故、そしてかつて三百名山なども踏破したベテランだが、アルツハイマーが進行して体力や判断力が落ちているのに単独・軽装で天祖山に向かい遺体で見つかった76歳の男性など。

 滑落や道迷いなど、ケース別にさまざまな事例とその救助活動の詳細を紹介しながら登山者に警鐘を鳴らす。 (山と溪谷社 1100円)

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