「首都防衛」宮地美陽子著

公開日: 更新日:

「首都防衛」宮地美陽子著

 1703年の「元禄地震」は、現在の関東地方で最大震度7に達し、死者1万人超えと伝わる。その4年後、駿河湾から四国沖の広い範囲で南海トラフ巨大地震「宝永地震」が発生。現在の大阪を中心に2万人以上が犠牲になった。さらにその49日後には富士山の噴火活動が始まった。富士山はこの「宝永大噴火」以降、休眠状態だが、活火山であることは変わりない。また南海トラフ巨大地震と首都直下型地震の「連動」は、1854~55年にも起きており、これに富士山噴火も加わる「大連動」の再発生は、決して絵空事ではない。

 首都直下型地震に南海トラフ巨大地震、そして富士山噴火という巨大災害が発生したらどうなるのか、そしてそれらが連動した場合の被害を想定し、個々人がどう備えるべきかを伝える警世の書。

(講談社 1012円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘