「首都防衛」宮地美陽子著
「首都防衛」宮地美陽子著
1703年の「元禄地震」は、現在の関東地方で最大震度7に達し、死者1万人超えと伝わる。その4年後、駿河湾から四国沖の広い範囲で南海トラフ巨大地震「宝永地震」が発生。現在の大阪を中心に2万人以上が犠牲になった。さらにその49日後には富士山の噴火活動が始まった。富士山はこの「宝永大噴火」以降、休眠状態だが、活火山であることは変わりない。また南海トラフ巨大地震と首都直下型地震の「連動」は、1854~55年にも起きており、これに富士山噴火も加わる「大連動」の再発生は、決して絵空事ではない。
首都直下型地震に南海トラフ巨大地震、そして富士山噴火という巨大災害が発生したらどうなるのか、そしてそれらが連動した場合の被害を想定し、個々人がどう備えるべきかを伝える警世の書。
(講談社 1012円)