報ステにBPOが意見…真価が問われる古舘伊知郎の“覚悟”
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、審議入りしていた「報道ステーション」(テレビ朝日系)の“川内原発誤認報道”の一件について、「事実誤認と不適切な編集のいずれも、客観性と正確性、公平性を欠き、放送倫理に違反している」と判断。「勧告」や「見解」に比べると軽めの「意見」という形での発表ではあったが、BPOは今回のテレ朝の報道に対し、お灸をすえた格好となった。
対象となったのは、昨年9月10日の放送。原子力規制委員会の記者会見で、「竜巻の審査基準」を「火山」の基準だと伝えたり、田中俊一委員長と記者とのやりとりを省略し、あたかも複数の質問への回答を拒否したかのような編集を行ったというもの。報ステは放送の2日後に訂正・おわびの放送を行い、翌月には28ページに及ぶ再発防止策や報告書をBPOに提出。番組プロデューサーら計7人を「異例中の異例」(テレ朝関係者)といえる減給やけん責処分にしていた。
「追い込み作業の中でチェック機能が働かなかった」(放送倫理検証委の川端和治委員長)
「番組制作の間違いには『捏造』『誤報』『単純なミス』の3つがある。今回の一件は捏造には当てはまらない。誤報と単純なミスによるものだ」(藤田真文委員)