<第1回>笑点新司会に 「お相撲のない時にそーっと見て」
「でも、僕の場合、お客さまの方がすみ分けてくれたんです。つまり、笑点ファンはそんなに落語が好きじゃないから僕の独演会を見に来ない。落語ファンは笑点を見てないので、キャラクターに縛られることなく、独演会ではそれまで通りやってればよかった」
同じ大喜利メンバーの三遊亭円楽や林家たい平との二人会も増えた。地方公演だと、笑点を見に来る落語ファンでない客が多い。
「そういう客を笑わせるのは簡単です。まくらで笑点の話をして喜ばせてから、笑いのネタをやればいいんです」
「笑点」はあくまで落語家の余芸なのである。
「日曜の夕方という目立たない時間帯のお笑い番組なんて、そーっとやってればいいんです。お相撲がない時に見てくださいね、くらいの謙虚な気持ちで」
新司会者の手腕に期待しよう。
(聞き手・吉川潮)
■昇太司会は「消去法」
「“えーっ”と思いました。プレッシャーはあるけど考えてもしょうがない。自分らしく」。番組終了後の会見でこう語った春風亭昇太(56)。司会オファーがあったのは2月。当初はドッキリの企画だと思ったという。