駆け出し時代は安酒で朝まで 国広富之さんが語る「酒歴」
そのころは、朝の6、7時まで同年代の助監督やスタッフ、俳優の卵たちと飲み明かすなんてしょっちゅう。それでもいったんアパートに戻って着替え、そのまま寝ないで調布や府中の撮影所に急ぎました。当然酒臭いけど、当時は徹夜で飲んで現場に直行する俳優やスタッフが大勢いた時代。出番の時にさえシャン! としてれば怒られることはなかったですよ。
■満天の星を眺めながらの泡盛は最高においしい
20代後半はNHK大河「草燃える」や刑事ドラマ「噂の刑事トミーとマツ」などで猛烈に忙しかったのですが、その合間を縫ってスキューバダイビングを始めました。よく行ったのは沖縄・慶良間諸島。透明度が高く起伏に富んだ海底には美しいサンゴ礁が広がり、その間を群れる色鮮やかな熱帯魚に魅了されました。
泊まったのはダイビングショップを兼ねてる民宿みたいなところ。立派なリゾートホテルよりむしろそっちのほうが気楽でくつろげました。夜は満天の星を眺めながらの泡盛。初めて口にした時は独特の香りに戸惑い、シークワーサーで割って飲んでましたが、慣れるとこれがまた最高においしい。泡盛とダイビングはセットみたいなもので気分転換にはもってこいでした。