闇落ち怪演 ジャニーズWEST重岡が岡田准一と肩を並べる日
野中は、元恋人であるケイトの出生の秘密を週刊誌に売り、尾高とケイトの仲に嫉妬し、新しい恋人からも冷たくされ……次第に壊れていく。話すこと、動き、すべてが挙動不審となった人物を、売り出し中のジャニーズタレントが演じたわけで、確かに思い切ったキャスティングではある。
野中を演じた重岡は、2014年の連ドラ「ごめんね青春!」(TBS系)での評判こそ良かったものの、19年の「ストロベリーナイト・サーガ」(フジテレビ系)では、前回10年放送版で同じ役を演じた桐谷健太(40)と比較され、評判はいまひとつだった。
「19年のNHKの連ドラ『これは経費で落ちません!』では〈うまい〉と褒める人がいる一方で、〈セリフがぎこちない〉と叩く声もあり、賛否両論でした。今回は役者としての勝負がかかった連ドラではあったかも」(テレビ誌ライター)
その勝負がかりのドラマでの役柄が“闇落ち”していく最低なクズ男だったワケだ。
「セリフが硬いのは気になるところですが、今回の役はそれが逆に功を奏したといえるかもしれません。プライドの高い若者が、自分を制御できなくなって壊れてしまう。最終回では壊れ切った姿で編集部に現れましたが、あの演技はなかなかのもの。もう少し野中を見ていたいと思わされました。ラストで再登場した時は、私もちょっとうれしかったですね。視聴者の心も持っていったのでは?」(山下真夏氏)