皇室も宮内庁も情報発信を一から考え直さないと誤解と悲劇は続く
「無色透明の映像」と言えばいいだろうか。こうした映像を見た人は、それぞれ勝手に解釈するはずである。何も問題がなければにっこり笑うだけだが、皇室に批判的な世論が湧き上がったとき、普段から皇族に対して確固としたイメージがなければ、「そんなはずはないだろう」よりも「やっぱりそうだったのか」と批判に追随するように広がっていく。眞子さんに関してがそうだった。意外な批判記事が出て最初は驚いただろうが、繰り返し反復されると、「皇族なのになんだ、これは!」と拒絶感が感染していく。デマが広がるのによく似ているのだ。これに対して宮内庁もきちんと説明しないから、負のイメージがどんどん膨らんでいき、結婚反対の大合唱になってしまったのではないか。
もちろんこうしたことは今に限ったことではない。ただ、平成の時代なら、天皇のご学友などが天皇の思いを代弁するかたちで否定するなりして肉声を伝えてくれたが、現在は天皇一家も秋篠宮一家もそのような人物がいるようには思えない。というより、秋篠宮さまが誰を信頼されているのかよくわからないそうだ。となれば、当然、その役割を果たすのが宮内庁のはずなのに、こちらも何をしているのかよくわからない。