物忘れは認知症のサインか

公開日: 更新日:

「最近、物忘れが多い。仕事の予定を忘れたり、物を置き忘れたり……これって認知症ですか?」

 55歳男性からの質問に、国際医療福祉大学教授・〆谷直人先生が答えてくれました。

「物忘れの多くは老化現象によるもの。知能など精神機能が低下する認知症とは別です」

 〆谷先生によると、記憶力は20代をピークに減退し始めるといいます。60歳近くなると物忘れが増えるのは当たり前。相談者のように約束をうっかり忘れたり、人の名前が出てこなかったりするのは、一般的な老化現象と考えられます。

 一方、認知症の場合は「物忘れの自覚がない」「ヒントをもらっても思い出せない」「自分の経験した出来事自体を忘れる」などの特徴があります。

「ほかにも『日時の認識が混乱する』『怒りっぽくなる』といった症状があれば、認知症の疑いあり。精神科や神経科、老年科を受診してみてください」

 ただし、睡眠薬や精神安定剤など薬物の副作用が物忘れや知能低下を引き起こすことも。脳疾患、うつ病、甲状腺機能低下症などの病気も、重度の物忘れの要因となり得ます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ