気づいた時には皮膚障害に…冬の「低温やけど」は侮れない
やけどの症状は、Ⅰ度~Ⅲ度の3段階に分類されている。Ⅰ度は患部が赤くなり、ヒリヒリとした痛みがある程度だが、浅達性Ⅱ度になると、水ぶくれができたり、焼けたような強い痛みが起こる。Ⅲ度まで進むと皮下組織が壊死してしまい、治療に数カ月かかったり、場合によっては自家皮膚移植手術が必要になるケースもある。もちろん、やけどの痕は残ってしまう。
■皮下組織が懐死
「低温やけどは、最初のうちは症状が軽く、患部がヒリヒリする程度ということが多いので、そのまま放置されやすい。しかし、見た目以上に重症で皮膚の奥深くが障害されていることも多く、しばらくして水ぶくれなどの症状が表れ、最悪の場合、皮下組織が壊死してしまう。受傷直後は見た目が軽症でも、決して侮ってはいけません」
低温やけどは、感覚が鈍い脚部で起こることが多く、範囲も500円玉大と広くない場合がほとんどだという。しかし、酔ってトイレに行って保温便座に座ったまま眠ってしまい、起きたときは低温やけどで、太ももの裏から尻にかけて便座の形に潰瘍ができていた患者もいる。また、ノートパソコン、携帯電話、岩盤浴などが原因になることもあるそうだ。