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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

胆のうがん手術は千葉大と神戸大 胆管がん手術は名古屋大

公開日: 更新日:

 レセプトデータを基に作られるDPCデータには、各病院の胆のう・胆管がん手術件数が載っています。集計方法が異なっているため、総件数などはNDBデータと一致していませんが、世間に出回っている病院ランキングの大半は、DPCデータを基に作られています。

 DPCでは胆のうがん切除(周辺臓器を切除しない単純な切除)と、周辺臓器を含めて切除する、より複雑な手術に分けて集計しています。後者はさらに膵頭部の切除を行ったか、2区域以上の肝切除を行ったかに分かれています。

 胆のうがん切除はもともと件数が少ないため、トップの千葉大・神戸大でさえ、年間14件にとどまっています。このがんはかなり進行してから見つかるケースが多いのですが、胆石などの手術の際に偶然見つかることがあります。その大半がまだ早期の段階で、周辺臓器への浸潤や転移がないため、単純な切除で済むのです。

 胆管がんの手術では、胆管の一部が膵頭部の内側を通っているため、これの切除も同時に行います。胆のうがんの場合も、がんが膵頭部に浸潤している場合はやはり同時に切除を行います。さらに肝臓への転移・浸潤が認められれば、そちらも切除します。肝臓は大きく4つの区域に分かれていますが、DPCではそのうちの2区域以上の切除(肝臓の半分以上を切除する大手術)を伴うものを別途集計しているのです。

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