胆のうがん手術は千葉大と神戸大 胆管がん手術は名古屋大
レセプトデータを基に作られるDPCデータには、各病院の胆のう・胆管がんの手術件数が載っています。集計方法が異なっているため、総件数などはNDBデータと一致していませんが、世間に出回っている病院ランキングの大半は、DPCデータを基に作られています。
DPCでは胆のうがん切除(周辺臓器を切除しない単純な切除)と、周辺臓器を含めて切除する、より複雑な手術に分けて集計しています。後者はさらに膵頭部の切除を行ったか、2区域以上の肝切除を行ったかに分かれています。
胆のうがん切除はもともと件数が少ないため、トップの千葉大・神戸大でさえ、年間14件にとどまっています。このがんはかなり進行してから見つかるケースが多いのですが、胆石などの手術の際に偶然見つかることがあります。その大半がまだ早期の段階で、周辺臓器への浸潤や転移がないため、単純な切除で済むのです。
胆管がんの手術では、胆管の一部が膵頭部の内側を通っているため、これの切除も同時に行います。胆のうがんの場合も、がんが膵頭部に浸潤している場合はやはり同時に切除を行います。さらに肝臓への転移・浸潤が認められれば、そちらも切除します。肝臓は大きく4つの区域に分かれていますが、DPCではそのうちの2区域以上の切除(肝臓の半分以上を切除する大手術)を伴うものを別途集計しているのです。