歯の治療を受けるならクスリに注意(4)【ステロイド剤】感染やショック症状を起こすリスクあり

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 そうした口腔内トラブルを防ぐため、ステロイド剤を長期服用している患者の歯科治療では、細菌を殺す抗生物質をしっかり服用することが重要で、外科的処置を行う際は抗生物質を通常よりも長い期間飲んだり、治療の前に抗生物質を予防投与するケースもあるという。こまめに通院して頻繁に消毒を実施する場合もある。

 また、ステロイド剤の長期服用は、ストレスの影響を軽減する作用がある副腎皮質ホルモンの分泌を抑制する。そのため、歯科治療で受けたストレスによってショック症状を起こし、発熱、嘔吐感、筋肉痛、血圧の低下といったトラブルが生じるケースがある。

「そうしたショック症状を防ぐために、事前にステロイド剤を追加して通常よりも少し多めに服用する『ステロイドカバー』が必要になるケースもあります。その場合、ステロイド剤を処方している主治医と連携したうえで歯科治療を行います。自己判断でステロイド剤を休薬したり、増量するのは持病を悪化させる危険があるので厳禁です」

 より安全に歯科治療を実施するためには、その患者がどんな薬を飲んでいるかを歯科医がきちんと把握することが欠かせない。虫歯や歯周病を治療する前には、自分が服用している薬について、必ずきちんと伝える必要がある。 =おわり

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