(36)スマートウオッチを病気予防に上手に使う
スマートウオッチは、2つの方向から開発されてきた。次世代スマートフォン(スマホ)と、もうひとつは健康管理デバイスだ。次世代の代表格が、アップル社のアップルウオッチ。健康管理デバイスの代表格が、グーグル社に買収されたフィットビット。だが、双方ともコンセプトに対して志半ばだ。
今でこそ、スマホは「写真機能」の進化が目立つが、数年前までは、集積回路の進化に余念がなかった。2017年までは、集積回路のトランジスタの実装率が2年で倍になるというムーアの法則に近いペースで進化を遂げてきた。つまり割と容易に小型化ができたのだ。しかし以後は小型化の動きが鈍化。同時にスマートウオッチに新しい機能を導入する動きも鈍化している。
一方の健康管理コンセプトは全く異なるアプローチだ。ウエアラブル(体に装着する)という肌に直接触れる特徴を最大限に生かす。最初は「歩数計」。GPS(衛星利用測位システム)と連携した「運動ログ」。心拍と連携させた「睡眠計」。今では「バイタル」(体温、心拍数など)、「心肺機構」では血圧も測定できる。これらは専用センサーの開発で成し遂げられた。