「社会の分断」から「内戦」の時代へ トランプと斎藤元彦知事の支持者はエリート層が大っ嫌い

公開日: 更新日:

 アメリカ大統領選で、有権者が最も重視したのは「経済」ではなく「民主主義」だった。

「リベラル勢力には、司法への圧力や議会への暴力で選挙の結果を覆そうと試み、ヘイトを扇動するトランプ氏の言動こそが民主主義への脅威と映る。一方で、トランプ氏支持者は、政治・金融のエリート層が利権をむさぼり、市民をないがしろにして、米国の民主主義を蝕んできたと信じている」(朝日新聞11月10日付「日曜に想う」から)

 民主主義が股裂き状態になり、トランプが圧勝したため、アメリカ国内は「内戦状態にある」(アメリカの国際政治学者イアン・ブレマー)。映画「シビル・ウォー」で描かれた世界が現出し、横暴を極める大統領を武装した市民たちが追い詰め、殺すという“悪夢”が起きるかもしれない。

 翻って、この国はどうか。派閥の裏金問題だけではなく、自民党の民主主義をないがしろにする利権・強欲政治に対する有権者たちの怒りが沸点に達し、衆院選で自民党は過半数を大きく割り込んだ。

 しかも、その怒りはまだ収まらず、その余波が、兵庫県知事選で斎藤元彦を再選させたのではないか。私はそう見ている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「U18代表に選ぶべきか、否か」…甲子園大会の裏で最後までモメた“あの投手”の処遇

  2. 2

    コカ・コーラ自販機事業に立ちはだかる前途多難…巨額減損処理で赤字転落

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    参政党・神谷宗幣代表 にじむ旧統一教会への共鳴…「文化的マルクス主義」に強いこだわり

  5. 5

    山﨑賢人&広瀬すず破局の真偽…半同棲で仕事に支障が出始めた超人気俳優2人の「決断」とは

  1. 6

    ご都合主義!もどきの社会派や復讐劇はうんざり…本物のヒューマンドラマが見たい

  2. 7

    「石破続投」濃厚で党内政局は形勢逆転…そしてこれから始まる“逆襲劇”

  3. 8

    福山雅治「フジ不適切会合」参加で掘り起こされた吉高由里子への“完全アウト”なセクハラ発言

  4. 9

    巨人・坂本勇人に迫る「引退」の足音…“外様”の田中将大は起死回生、来季へ延命か

  5. 10

    自民保守派が“石破おろし”で分裂状態…次期党総裁「コバホークだ」「いや高市だ」で足並み揃わず