好調チームも伸びず 今季メジャー観客動員数大幅減の3要因
今季のメジャーは客の入りが悪い。8月末時点の平均観客動員数は2万8787人で、長年キープしてきた3万人の大台を割り、15年ぶりに低調だ。
主な要因は次の3つ。1つはシーズン序盤に大きく負けが込み、早い段階で消化試合になってしまった球団が続出したことだ。その典型が4月末時点で7勝21敗だったロイヤルズ、5月8日時点で8勝27敗のオリオールズ、5月12日時点で9勝27敗のホワイトソックスの3球団。5月半ば以降、ファンの足がどんどん遠のいていった。
もう1つは優勝よりも予算削減を優先させる球団が多く、マーリンズは昨オフ、チームの宝だったスタントン、イエリッチ、オズナの外野手トリオを放出。パイレーツはエースのコールと主砲マカッチェンをオフにトレード。タイガースも昨年7月以降、主砲J・D・マルティネスと大エースのバーランダーを手離した後、マイナーから昇格させた若手で穴を埋めてシーズンに臨んだ。
こうしたやり方は地元の怒りを買い、球場行きをボイコットするファンが相次いだ。その結果、パイレーツとタイガースは今季前半に健闘しながら、1試合当たりの観客数が5000人以上減少。シーズン序盤からつまずいたマーリンズは1万人以上の記録的な減少となった。