メジャー球団拡張構想とレイズの本拠地移転計画の因果関係
「球団拡張」と「本拠地移転」という2つの話題には関連がないように思われる。既存の球団に加えて新たな球団がリーグに参画する「球団拡張」と、既存の球団が本拠地を移転させる「本拠地移転」とは、おのずから性格が異なるからだ。
しかし、既存の球団が本拠地を移転させるとともに、新たな球団がリーグに参画することはあり得るから、「球団拡張」と「本拠地移転」が同時に起きる可能性は皆無ではない。
そして、大リーグ・コミッショナーのロブ・マンフレッドが在任中に大リーグの球団数を現行の30から32に拡張させる計画を発表したことと、タンパベイ・レイズが新球場の建築計画を公表したことも、互いに関係のない出来事のように思われながら、実際には密接なつながりを持っている。
マンフレッドは7月17日にFOXスポーツの番組で米国のポートランド、ラスベガス、シャーロット、モントリオールなどの7つの都市を挙げて球団拡張に意欲を示した。
ポートランドやラスベガスはこれまでも球団拡張が行われるたびに本拠地の候補として名前が挙がっているし、シャーロットなどにはマイナーリーグや独立リーグの球団が所在する。また、モントリオールは04年までエクスポズが本拠地としていた。いずれも野球とかかわりの深い都市だけに、球団拡張の際の候補地として適切と言える。