好調チームも伸びず 今季メジャー観客動員数大幅減の3要因
もう1つ、今季の観客減を語る上で見逃せないのは、好調なチームの観客数が伸びていないこと。7割近い勝率で快進撃を続けるレッドソックスと、長い低迷を打破してナ・リーグ東地区の首位を走るブレーブスである。通常なら、こうした注目度の高い好調チームは、観客動員も大幅にアップするものだ。しかし、どちらも観客増どころか微減である。
レ軍は昨年同期比で観客数が528人減少している。メジャーきっての人気球団だが、本拠地球場のキャパシティーが3万7493人しかないため、チームの好不調にかかわらず満員になる。逆に、今季絶好調でも観客数の伸びにつながらないのだ。今季の集客の苦戦は、4月上旬に極寒の中で開催した試合がいくつかあったからだという。
今季はアスレチックスとレイズも好調だが、この2球団も本拠地球場がネックになって観客数はわずかに減っている。ア軍の本拠地球場は古ぼけたフットボール兼用球場、レイズは密閉型の旧式ドーム球場である。そのため、チームが強くても球場に足を運びたがるファンが少なくなっているのだ。