著者のコラム一覧
小野俊哉ノンフィクション作家

1961年岡山出身。スポーツ・アクセス㈲取締役社長。早大理工学部卒、味の素、住友金属工業を経て、03年同社設立。プロ野球、メジャーリーグの記録を分析、評論し各メディアやメジャー球団に情報を提供している。

“ON砲”どれだけ打つか 原巨人V奪回のカギは「初回」にあり

公開日: 更新日:

 話は巨人の09年に戻る。序盤の一―三回が0点か1得点に終わると41勝38敗8分け。両リーグトップのチーム防御率(2.94)をもってしても苦戦した。しかし、2得点以上では48勝8敗1分け。勝率.857と他球団を圧倒している。

 今季の広島は一―三回が0~1得点で32勝44敗2分け。大きく負け越したものの、2得点以上なら50勝15敗の勝率.769。序盤の得点能力が優勝の決め手となった。

 3位に終わった高橋巨人も、三回までに2得点以上では40勝16敗1分けの勝率.714。悪い数字ではないが広島に比べ10勝も少ない。これは一―三回に0~1得点の試合が多かったことを意味し、ここで27勝55敗4分けの大敗を喫した。最終的に67勝71敗5分けと負け越した。4年連続V逸の原因はここにある。

 なぜ巨人は序盤に点を取れなかったのか。1番坂本勇の初回出塁率は.467と絶賛に値するも、2番が固定できなかったことに加え(2番の初回出塁率.310)、中軸が全く機能しなかった。3~5番の初回打率.210(8本塁打)は12球団ワースト。広島の.300(17本塁打)、ヤクルトの.303(13本塁打)に比べあまりに寂しい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇